小地域推定は、地理的な地域や、性別・年齢階級などのデモグラフィック変数によって分けられた部分母集団（小地域）のパラメータを、効率よく推定する手法です。

細やかな政策形成や意思決定のために、よりサイズの小さな小地域ごとのパラメータを推定対象とする場合、サンプルサイズが小さすぎたり0だったりする小地域が現れてしまいます。

このとき、小地域内の観測データのみを用いて小地域パラメータを推定すると、推定が不安定になってしまいます。

そこで、補助変数や地理情報を組み込んだ混合効果モデルを仮定することによって、他の小地域の情報を借りながら各小地域のパラメータを効率よく推定することが可能になります。

本セミナーでは、小地域推定で用いられる統計手法の理論を概説します。

そして、小地域ごとの所得の指標（平均所得や貧困率など）の推定や、小地域ごとの疾病リスクの推定などの応用事例を紹介し、Rでの実践例をデモンストレーションします。

本セミナーを受講し、ご自身の実務や研究に活かすことを目指す方、小地域推定の理論からしっかりと学びたい皆様のご参加を心よりお待ちしております。